賞状と副賞(5万円の商品券)進呈-
介護する方にとっては自分を育ててくれた親だから親孝行をしたいという気持ちでいっぱいです。気ままに様々な事を頼む父に最初のうちは我慢できても、度重なるにつれ介護する方も不満や我慢の限界が表れてきます。つい一言文句を言いたくもなります。そんな時、ぼやきながらも「最後まで面倒をみる」と心に言い聞かせて頑張っている姿が見えます。
今はコロナ禍で難しい介護時代を迎えています。三密を避けながらも意思の疎通、対話を心がけたいものです。この作品は介護の難しさはあっても愛情で何とかやり遂げるという決意が感じられます。
今年もキラク介護川柳にたくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございました。今年はコロナ渦という中、皆さまへのご案内がうまくできず、心配をしておりましたが今年も6,000通を越えるご応募をいただき、事務局一同感謝の気持ちで一杯です。ご応募いただいた年齢層も10〜90代と非常に幅広く、それぞれの立場から、介護を通じて感じた想いや人に対する優しさ、未来への希望を川柳に詠んでくださいました。
コロナ渦の中、介護のあり方も変わってきております。その中でささやかな幸せを感じる瞬間や、改めて感じる親への感謝の気持ちや想いを詠んだ句が今回多く目に留まりました。このような状況だからこそ、感じることができた感謝の気持ちや新たな未来に対する希望、どれもが心に響き、人は心の持ち方ひとつで明るく前向きになれることを皆さまの川柳を通じて、学ばせていただきました。川柳を読ませていただいた後は、「よし、私達もがんばろう!」とみんなで声を掛け合いました。
これからも皆さまの想いが発表できる、そして心に寄り添うコンテストであり続けたいと事務局一同、思いを強くいたしました。
ご応募いただきました皆さま、そしてキラク介護川柳を支えてくださっている皆さま、本当にありがとうございました。来年もまた、心に響く素敵な川柳に出会えることを楽しみにしております。
キラク介護川柳の部屋 運営事務局
- 優秀賞賞状と副賞(2万円の商品券)進呈
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下五の「光りだす」には介護を受けた人の心境、様々な方々のお蔭で助けられた感じがよく表れています。
一行詩の中での記号の使用は余り好ましくありません。「ひとりひとり」と読んだ方がより川柳らしくなります。一般的に「みんなが輝いた」と解釈されるが、そうでない場合もあり、個人個人によって介護の受け方と感謝の気持ちの解釈が変わるのも川柳。句全体は抽象的だが、介護全体のムードをうまく掴んだ作品です。 - 優秀賞賞状と副賞(2万円の商品券)進呈
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日本人でも外国人でも介護の精神、対応の心掛けは変わらないと思います。この作品は日本人ばかりを詠まず、少し角度を変えて川柳を詠んだところに共感を覚えました。
言葉は十分に通じなくても介護される方には触れ合うことによって親切さが十分に伝わり、分かり合えるでしょう。介護とは国籍に関係なく、人と人との触れ合いから愛情と優しさが伝わるのです。 - 優秀賞賞状と副賞(2万円の商品券)進呈
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家族の一人に介護を任せると、介護する方はダウンしてしまう危険があります。そこで兄弟や親戚の人々も加え、なるべくファミリー的な考えで介護することは長続きする素です。そうすることで、介護される方もいろんな角度で細かい介護を受けることが出来るでしょう。みんなで相談して介護を受ける方が喜ぶことをしてあげたいと思う作者の気持ちが伝わってきます。
- 鈴木ひとみ賞賞状と副賞(1万円の商品券)進呈
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介護をなさっている方なのか、それとも当事者ご自身なのか。壊れそうになる心と対峙して、もう限界で投げ出したくなる自分を“打たれ強いたんぽぽ”に例えて励ましています。あなた一人ではない、たんぽぽになりたい人、すでに強いたんぽぽになった人もいるはず。暑さ寒さや強風、涼風に翻弄されながらも根を張り、顔を上げようとする人達。あなたのたんぽぽが凜として、明るい太陽の下、たくさんの幸せが降り注ぎますように、と願っています。
(評:鈴木ひとみ)
順不同 敬称略
- 団体賞
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今回、2年連続受賞となったデイケアセンター フリージア様は、デイケアセンターのご利用者様とそのご家族のご応募と思われます。なんとキラク大賞に選ばれた「ドラ様」もフリージア様からのご応募で今回ダブル受賞となりました。
フリージア様の川柳は実体験から詠まれた作品が多く、心に迫るものがありました。どの作品も情景が心に浮かび、詠んで胸が熱くなりました。きっと優しさが満ち溢れたデイケアセンターなのでしょう。これからも素敵な川柳を詠んでくださいね。
今年も沢山のご応募、ありがとうございました。