賞状と副賞(5万円の商品券)進呈-
この作品に出てくる風とは一体どんな風なのか、改めて考えてみました。
繰り返し読んでみて、今まで生きてきて出合ったいろいろな人生の風のすべてをまとめて言っているように思えてきました。それを下五の「爽快だ」で断定調に締めくくっているのではないでしょうか。五七五の地面の下には長い人生とその感懐が埋め込められていると、あえて深掘りした解釈を試みた次第です。
風に対する前向きさが感じられ、また明日になって吹いて来るであろう新たな風も爽やかに切って生きていくことでしょう。何事にもひた向きに生きる横顔が目に浮かんできます。
今年もたくさんのご応募をいただき誠にありがとうございました。事務局一同、心より御礼申し上げます。
ご応募いただいた作品を拝読していると、日常での一コマを詠んだ作品が多かったように感じます。ご家族と過ごす様子、施設でのスタッフ様と利用者様とのやりとりなどが目に浮かびました。その中で感じたことや身近な方とのつながりを川柳に詠んで私たちに共有していただいているように感じ、ほっこりと優しい気持ちになりました。
また昨年に引き続き今年も大谷翔平選手の活躍を作品に詠んでくださる方が多く、ご家族や施設の皆様でスポーツ観戦をして盛り上がる様子がうかがえました。ダイナミックな試合でのプレーはもちろん魅力的ですが、怪我や手術など逆境を乗り越えてマウンドに立ち続ける姿は私たちに勇気をくれ、前向きな気持ちにさせてくれます。
介護をする中では、良い時だけではなく難しく感じる時もあるのではないでしょうか。そんな中でも、日常で小さな楽しみを見つけたり、嬉しかったことを思い出したりして、前向きに日々を過ごせたのなら幸せなことだと思います。皆様の川柳には、そんな日々を前向きに過ごすヒントがたくさん詰まっているように感じました。介護と向き合い頑張っている皆様にエールを送る作品のように受け取りました。
キラク介護川柳を支えてくださるすべての皆さま、いつもありがとうございます。来年もまた、素敵な川柳と共にお会いできることを心より楽しみにしております。
キラク介護川柳の部屋 運営事務局
- 優秀賞賞状と副賞(2万円の商品券)進呈
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「たまによろける」ことで「支え合う」ことと「笑い合う」こととが結ばれます。
たまによろけることにもそれなりの意義があるというものです。完璧を目指さない。よろける程度の動作もたまにはいいでしょう。だから笑いも生まれて、それが潤滑油となるのです。
笑い合う緩さの関係が細く長く続く秘訣のような気がします。
場の雰囲気を和ませる効果がある笑い合いを満遍なく振り撒いてください。 - 優秀賞賞状と副賞(2万円の商品券)進呈
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大吉の神籤は家族が持って来てくれたのでしょうか。いつまでも希望を持ち続ける。その思いが大吉を引かせたのかもしれません。
家族間の思いはいつかは通じる。いつまでも通じる。それを象徴するような小さな紙片です。
手に握らせただけで大吉を信じる思いは少しずつ膨らんだに違いありません。 - 優秀賞賞状と副賞(2万円の商品券)進呈
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1日は24時間。これ以上でもこれ以下でもありません。だから時間に追われるようにして1日があっという間に過ぎていきます。
食事中の笑顔の小休止は、改めて優しく見守る貴重なひと時です。
介護する人とされる人との間の小休止の時間が繰り返され、その笑顔からも絆が編まれていくことでしょう。 - 鈴木ひとみ賞賞状と副賞(1万円の商品券)進呈
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百貨店やスーパーマーケットで物を見たり選んだりする時、私はウキウキします。そこまで行く体力が無くて、それがコンビニであっても楽しいことに変わり有りません。たとえ2分といえども歩く道は、なかなかしんどいことでしょう。その道すがらから見える景色、匂いや陽ざしのすべてが社会との接点です。やっとたどり着いたのだから、店内の品物はしっかり自分の目で見て選びたいです。だって、楽しいイベントですから。家に帰るまでが旅です。
(評:鈴木ひとみ)
順不同 敬称略
- 団体賞
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季節や自然を詠んだ川柳からユーモアに溢れた川柳まで多様な作品をご応募くださり、詠む人の心を明るくしてくださいました。施設の皆様で川柳を楽しんでいただき大変嬉しく思います。これからも皆様の豊かな感性で、日々の生活を彩ってください。この度は団体賞の受賞、おめでとうございます。