運営事務局の一句

vol.109

新発見コンサートにてはしゃぐ祖母

詠み手 キラク川柳の部屋
運営事務局
髙原 侑希

ある日、祖母が新聞の切り抜きを持ち出してきて
「演歌のコンサートがあるんやって。この歌手、昔からファンだったんよ。この人はええ声しとるよ。」と嬉しそうに話すのです。
コンサートの開催日が休日だったこともあり、「一緒に行く?」と誘ってみると、
「行かんでもええんじゃ。」と答える祖母。
しかしいつになく嬉しそうに話すので、祖母に内緒でコンサートに応募してみることに。
結果は当選。いざ、祖母に「当たったから行こうよ!」と言うと、嬉しさを隠しきれない声で「行ってええの?」と。

コンサート当日まで、ワクワクしながら着ていく服を準備している様子は、祖母の少女時代を見ているようでした。
せっかくの機会だから楽しんでほしいと思い、私が普段使っているペンライトを貸すことにしました。

チケットに書かれた席は最後列。コンサート中は、集中と興奮でペンライトを振る腕が顔の高さまでになっていました。最後列だからこそ思いのままに楽しめたようです。
想像以上に楽しかったようなので、ペンライトは思い出として譲ることにしました。

その後の休日には、「一緒に演歌のCDを聞こう!」と誘ってきたり、ペンライトを持ち出しては楽しかったと思い出語りをしています。
今まで見たことのない、はしゃぐ祖母の姿を見ることができて嬉しかったです。


コンサート開演直前の祖母です。
両手にペンライトとうちわを持って準備万端!
祖母の嬉しそうな姿を見て私も嬉しかった瞬間です。

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